平成18年3月24日(火)

アメリカ政治の仕組み、ブッシュ政権の行方

久保文明先生

東京大学法学部教授、アメリカ学会常務理事、アメリカ研究の権威


講話概要

アメリカは、我が国にとって戦後、長年にわたる友好国であり同盟国でありますが、しかし、私たち国民にとって、なおまだ、よく理解しきれないところがあります。それは、国が違えば、その歴史や文化、そして国民性も異なるというところもありますが、政治に関する面については、日本は議院内閣制であるのに対し、アメリカは大統領制である。我が国は単一国家であるのに対し、アメリカは各州の集まり「合衆国」である等々、政治制度が、かなり異なる面もあります。その点、相互の友好を深めるためには、いま一度、アメリカ制度の仕組みを、勉強しなおす必要があります。また、近年、アメリカにおいて、ブッシュ政権の人気が下降の一途を辿っていることも、不安の種であり、これに、日本がどう対処すべきか、も大きな課題です。
 そこで、今回は、アメリカ研究の権威のお一人、久保文明東大教授に、頭記のテーマにて、分かりやすく御解説をいただくことにしました。 そのお話は、日本が単一国家であるのに対してアメリカは国の集まり「合衆国」であることの違い、我が国が議院内閣制であるのに対してアメリカは大統領制であることの違い、を分かり易く説明され、それに伴って、政党のあり方も異なり、また、アメリカは議員立法が主体であるので、各議員が多くの立法スタッフを擁しているが、大統領には立法権がなく拒否権のみである等々、その仕組みを詳しく御説明下さり、また、共和党と民主党の政策の差異、2008年の大統領選はすでに始まっているとはいえ、各州での両党の勢力地図、今後の見通しなど、解説くださいました。

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