令和元年6月21日(金)

安倍政権の浮沈をかける七月決戦!

高橋利行先生

高橋利行先生

元読売新聞論説委員・編集局次長・新聞監査委員長



概要

まず、「衆参ダブル選挙はあるのか」として、解散は総理の専権事項だから断定できないが、まずないだろう。過去には、1980年と1986年の2回ダブル選挙があった。その前者は、自民党が過半数を占める中での内閣不信任案が予想に反して可決された「ハプニング解散」だが、この時は、大平正芳首相が選挙期間中に逝去して弔い合戦となり、自民党が勝利した。後者のダブル選挙は中曽根首相の時であるが追加公認を含め自民党は304議席を取り大勝した。今回もしダブル選挙となれば衆議院が小選挙区となって初めてだが、ダブルとはならないと思う。
 次に「自民党は今回の選挙に勝てるか」だが、安倍首相の支持率は40数%と高いが自民党支持率は30%前後なのが不安材料だ。与党公明党の支持者が高齢化してきて力が弱まっているのも問題だ。安倍政権の政策で大きいのは安保政策だが、北朝鮮では拉致問題が解決できるか、ロシアとの北方領土交渉もまだ先が見えない。ホルムズ海峡での日本タンカーへの攻撃もある。しかし国民の選挙での関心は、外交よりも経済である。いま浮上している「年金2000万円問題」もある。
 高橋先生は続いて「参議院通常選挙の情勢分析」に入り、複数区では自民党が1つは取れるが、複数区に2人立てているところが北海道、東京、千葉、広島と4区あり、そこで、2人のうち1人が票を取り過ぎると他の1人が落選となる。一人区は32あるが、青森、山形県では議席を取り戻せそうだが、滋賀、愛媛はどうなるか? 結論的には、自民党が少なくとも58〜59議席は取れるだろう。自民党が勝てば、安倍四選へと向かうだろう、等々分析され、大層勉強になりました。(清原記)
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